今日も引き続き、過去の自分と向き合います。
今回は私が陥った共依存のお話です。
結婚し、夫の転勤先で暮らし始めたある日、
母からの一本の電話で私の人生の歯車が狂い始めます。
「お父さんがお金を貸してくれと家に来た」
電話の向こうの母の声は沈んでいました。
離婚をきっかけに立ち直ったと思っていた父は仕事を辞め、再びお酒に溺れ始めていました。
母も私も期待を裏切られたショックは大きいものでした。
「お母さん、絶対にお父さんにお金は渡さないで!」
小さい頃からお酒を飲んだ父が母に暴力をふるう姿を見てきていた私は、
また母に危害が及ぶのではないかと恐怖で震えました。
父は母の家も職場も知っている。
父が母のところへ行かないように、私がなんとかしなければならない。
母はもちろん、父もなんとかして守らなきゃ。
使命感のようなものが私の中からあふれ出していました。
それが共依存の恐ろしさだと気づかずに・・・
夫に事情を説明し、しばらく実家に帰らせて欲しいとお願いをしました。
父と母と今後のことをゆっくり話し合いたいからと。
夫はなんとなく心配そうでしたが、私の気持ちを優先してくれました。
電車と新幹線を乗り継ぎ、何時間もかけて実家に帰りました。
そして父と連絡をとり、会うことになりました。
私を見た父は元気がなく、とても申し訳なさそうな顔でした。
お金がなくて、朝から何も食べてないと言う父とラーメン屋に入りました。
少し落ち着いてきた父に、仕事を辞めた理由を聞きました。
あれが嫌だった、これが嫌だった、あれこれ言うのだけど、
私からしてみれば「え?そんなことで?」と思う内容で理解に苦しむものでした。
とりえず、私は父にいくつかお願いをしました。
●すぐ次の仕事を見つけること
●母とは離婚したんだからもう母の家には行かないこと
●お酒を飲まないこと
●何かあれば、私に連絡すること
父は「分かった」とうなずきました。
別れ際、父にとりあえずの生活費として数万円渡したような気がします。
「お父さん、頑張って」の言葉と共に。
父は笑顔でした。でも、なんだかとても小さな子供のように見えました。
後から分かったことなのですが、母にお金を貸してもらえなかった父は、それから近所のあちこちにお金を貸してくれとお願いしてたようです。
帰ってから母に父のことを話しました。
母はとても辛そうで、ため息をつき私に謝りました。
「お母さんは何も悪くないよ!お父さんのことは私に任せて!」
私は必死に笑って母に言いました。
父も母も私が守るんだ!守らなきゃいけないんだ!その時の私はそんな思いでした。
今思えば、子どもと親の役割が逆転してる状態で間違った考え方なのですが、
小さい頃から親の心配をするのが当たり前だった私にとっては、
それがおかしいとは思わず、当然のことと思っていました。
父が母に依存し、母も父に依存し、そして娘の私も父と母に依存する。
3人とも自分が共依存に陥ってることを認識出来ないまま、
私の共依存はどんどん暴走していきます。
今、その時の自分に声を掛けるなら・・・
あなたは何も悪くないよ。
親の為に頑張らなくていいんだよ。
もっと自分を大事にしていいんだよ。
まだ23、24歳の必死に頑張ってた私へ。
今日はここまでにしたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。