先日、自助グループである方に言われました。
「あなたはとても強い人だね」
私が?まさかそんなはずはない!と思い驚きました。
繊細で、はっきり自分の思いを言えず、ちょっとしたことで傷つき落ち込む私は、
今日の今日まで自分は弱い人間だと思っていました。
でも、自助グループで自分の生い立ちを話すようになってから、何人かの方にそう言っていただくようになりました。
ここからは、私が過ごした幼少期のほんの一部のお話です。
私が生まれた時、すでに父はアルコール依存症でした。
転職を繰り返し、酒に溺れ、それをとがめる母に暴力をふるう。
母は生活を支えるため、いくつもの仕事を掛け持ちし一家の大黒柱となりました。
生活はとても苦しく、水道以外は止められるのが当たり前の日々。
幼稚園の頃にはすでに私の心はとても冷たく、緊張と不安と恐怖でいっぱいでした。
それでも、小さな私は家族を守ろうと必死でした。
自分に出来ることは何だろう・・・
父と母に笑って欲しくて、ただそれだけを願いながら生きていました。
そして、私が出した結論は・・・
「父と母に心配かけないように、いい子でいよう!」
安心出来る場所をなんとか守ろうと、小さな私が考えて考えて出した答えでした。
わがままは言わないようにしよう。
いつも楽しく笑っていよう。
お金を使わないように我慢しよう。
そうしないと、きっと父と母が悲しむ。
自分優先の生き方を捨てた瞬間でした。
私の成長と共に、父のアルコール依存は進行し、暴力も増え、血を見ることが増えていきました。
いつか、この家で最悪な事件が起こるのではないかとおびえる日が増えていきました。
私が被害者になるか、いや、もしかしたら私が加害者になるか、
テレビで事件のニュースを見るたび、明日は我が身と思いました。
夜寝る時、「今日は家族が皆生きてて良かった・・・」と思い
朝起きる時、「今日は家族皆が無事生きていられますように・・・」と願う。
これが、私が過ごした幼少期のほんの一部です。
ある方が、「よく頑張って生きてきたね。あなたは強いから、きっとこれからの人生は幸せになれるよ」と言ってくれました。
今まで自分が強いなんて思ったことがない私は、半信半疑でしたが、
家に帰ってゆっくり考えてみると、
人は弱い部分も強い部分も表裏一体で、
少し見る角度を変えただけで、まったく別の見え方になるのかなと思いました。
弱い自分もいるけど、間違いなく強い自分もいる。
これからは少し見る角度を変えて、
私が持っている強い部分に目を向けて生きて行こうと思います。
強い自分がいることに気づけた嬉しい一日でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。