繊細ちーさんの優しい笑顔の向こう側

繊細さをプラスに変えて50歳から楽しむことを見つけていくブログ*アダルトチルドレン*HSP*

50年生きてきた中で一番美味しかった手づくり料理の思い出

今週のお題「手づくり」

皆さんは「これまで生きてきた中で一番美味しかった手づくり料理は何ですか?」と聞かれたら、何と答えますか?



私は間違いなく「20年前義母が作ってくれたコロッケ」と答えます。



私が二人目を出産した20年前、転勤先の遠い地まで義母が手伝いに来てくれました。上の子の世話とご飯の支度、洗濯や掃除、あらゆることを手伝ってくれてとても助かったのを思い出します。



義母が来てくれた初日、夕飯で作ってくれたのがコロッケでした。その時はこのコロッケが私が今まで食べてきた中で一番美味しい手づくり料理になるとは思ってもいませんでした。



一人目と違い二人目は母乳だったせいか、産後の私はとにかくお腹がすいていました。そんな時に義母が作ってくれたコロッケは本当に美味しくて美味しくて・・・



箸が止まらなくなった私を見つめる義母は嬉しそうでした。でも義母にとってはいつものコロッケで、特別何かこだわりがあるものでもなかったようで「そんなに美味しい?」と不思議そうでもありました。



料理上手な義母の作ってくれたものは全部美味しかったのですが、やっぱりあの日のコロッケの美味しさは忘れることなくしっかり私の中に残っています。



当時、夫は仕事が忙しく毎日帰宅は日付が変わる時間。転勤先で頼れる人も少なく、これから幼い二人の子育てがうまく出来るだろうか・・・と不安が大きかった時期でした。



そんな中、義母が作ってくれたコロッケは私の不安な感情を消してくれたような気がして、美味しさに優しさが加わった忘れられない最高の手づくり料理となりました。あれから義母の手料理をたくさん食べてきましたが、コロッケはあの日が最初で最後でした。



月日はあっという間に流れ、現在74歳の義母は末期がんで入院しています。



思い出や記憶は色んな形があると思います。目に見えるもの、見えないもの。義母のコロッケはもう食べられないし、私もあの味を再現出来ないけれど、あの日のコロッケの記憶は今も私の宝物となって残っていて、あの味を超えるものにはまだ出会っていません。



思い出としての記憶の宝物を与えてくれた義母に心から感謝したいと思います。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。